鍼灸治療とは

鍼(はり)や灸(きゅう)で365以上あるといわれている経穴(ツボ)に刺激を与え、人体に作用させ様々な疾患・病気の予防・治療を『未病治』という概念をもって体のメンテナンスを行う施術方法。

 

西洋医学は、薬や手術で身体の不調を改善します。

東洋医学は、鍼や灸を使って自己治癒能力を引き出し、自分で身体の不調の改善します。

 

古代中国の東洋医学の聖典とされる『素問』に『未病治(みびょうち)』と言う言葉があります。

未病とは『病気になる前の病気のなり始めた状態』、未病治とは『病気になる前の病気になり始めた状態で治す』と言う意味。

*洋医学の古典『難経』の七十難には『上工治未病(腕の良い医者は未病を治す)』という言葉があります。

根底にある東洋医学の考えに基づき、体が本来持っている、『自己治癒能力』を引き出す施術法を行うので、体にやさしく、副作用の少なく、予防医学・アレルギー治療・美容・スポーツ分野など、様々な分野で行われています。

 

痛みや不調の改善効果の理由として、

ハリ・灸の刺激が脊椎で痛みを抑えるゲートコントロール作用が起こる

ハリ・灸刺激によって脳内に痛みを抑制するエンドルフィンが分泌される

ハリ・灸の刺激が末梢神経の痛みの信号を遮断する

ツボの刺激により痛覚閾値が上がるため、痛みを感じにくくなる

筋肉の緊張が緩むため血液の循環が改善される

きゅう治療・はり治療

鍼灸の歴史

はりきゅう治療は、2000年以上前に古代中国で誕生し、日本には6世紀頃(飛鳥時代)に伝えられ、今日まで1500年間の長きに渡り脈々と伝えられて明治時代初期まで長い間、漢方薬と共に医学の主流として広く活用されてきました。

全ての病気を診ていたので、肩コリや腰痛の様な整形外科に通う不調だけでなく、内臓や呼吸器系、循環器系まで対応していました。

 

最近では、公的な研究機関・医科大学・鍼灸大学・医療機関等で科学的な各種の実験、研究がされて少しづつ鍼灸医学の効果が証明されてきましたので日本をはじめとしてアメリカやヨーロッパ各国でも鍼灸に盛んになってきました。

鍼(はり)とは

ステンレス製などのきわめて細いハリ(長さ約30㎜~80㎜、直径0.14㎜~0.33㎜)を経穴(ツボ)に刺入します。

刺入方法は管鍼法(金属、合成樹脂の円形の筒にハリを入れて無痛で刺入)が現在、日本では主流です。

経穴(ツボ)に刺入した鍼に一定の刺激(鍼を上下、回旋、振動)を加えてすぐに抜く方法、10分~15分置いておく場合があります。

刺入した鍼に微弱な低周波パルス通電する方法もあります。(中国ではパルス通電で痛みや出血を抑えた抜歯手術も行われました。)

その他として、刺入せずに皮膚に接触させたり押圧する方法もあり、小児鍼として乳幼児の夜泣き・夜尿症(おもらし)などに効果があります。

以前は高圧蒸気滅菌装置で使用した鍼を滅菌していましたが、現在では1回限りの使い捨てのディスポーザブルの鍼が急速に普及し、感染症の心配ありません。

灸(きゅう)とは

ヨモギの葉を乾燥し棉状にした艾(もぐさ)を用いて経穴(ツボ)に熱刺激を与える方法。

艾を直接、皮膚上に載せて着火させる直接灸と皮膚の間に空間を空けたり、介在物に艾を置く間接灸があります。

直接灸の艾の大きさは糸状・米粒大の小さいモノから小指大のものまでありますが、現在では小指大の熱い刺激を好む方が少なくなりました。

間接灸は皮膚の上に空間を作ったり、味噌や塩、薄く切った生姜やにんにくを熱の緩衝材にして温和な暖かさにして気持ち良いモノです。

その他として、刺入した鍼の頭(先端)そら豆大の艾を取り付けて点火する灸頭鍼や熱刺激を遠赤外線やレーザーとする方法も実用化されてきています。

鍼灸(しんきゅう)治療の適応

WHOが以下の疾患の適応である事を認めています!

・運動器疾患

関節炎、リウマチ、頚肩腕症候群、五十肩、腱鞘炎、腰痛、外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)

・神経系疾患

神経痛、神経麻痺,痙攣、脳卒中後遺症、自律神経失調症、頭痛、めまい、不眠、神経症、ノイローゼ、ヒステリー

・消化器系疾患

胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)、胆嚢炎、肝機能障害、肝炎、胃十二指腸潰瘍、痔疾

・呼吸器疾患

気管支炎、喘息、風邪及び予防

・循環器系疾患

心臓神経症、動脈硬化症、高血圧低血圧症、動悸、息切れ

・代謝内分泌系

バセドウ氏病、棟梁病、痛風、脚気、貧血生殖、泌尿器系疾患、膀胱炎、尿道炎、性機能障害、尿閉、腎炎、前立腺肥大、陰萎

・婦人科疾患

更年期障害、乳腺炎、白帯下、生理痛、月経不順、冷え性、血の道、不妊

・小児科疾患

小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)、小児喘息、アレルギー性湿疹、耳下腺炎、夜尿症、虚弱体質の改善

・眼科疾患

眼精疲労、仮性近視、結膜炎、疲れ目、かすみ目、ものもらい

・耳鼻科疾患

中耳炎、耳鳴り、難聴、メニエル氏病、鼻出血、鼻炎、蓄膿、咽喉頭炎、扁桃炎

鍼灸師は国家資格なので法律の取り決めがあります。

当院は予約制です。事前のご予約をお勧めします。TEL0534753511